建築防災
地震時における高層建築からの避難計画
近年、わが国において、福岡県西方沖地震や千葉県北西部地震といった都市型の地震が頻発しています。それらの地震では、高層ビルで
多くのエレベーターが停止したり、鉄道をはじめ交通網が麻痺したりするなど、都心部における地震対策の様々な課題を再認識することと
なりました。
今後は、東海地震、東南海・南海地震、都市直下型地震の発生が懸念されており、早急な対策が必要とされています。火災時における
避難計画については多くの研究がなされてきたものの、地震時における避難計画についてはまだ曖昧な部分を残しています。
そこで、地震時における高層建築からの避難計画について研究を進めています。
当研究室で行われた近年の研究は以下の通りです。
- 阪神大震災における中高層建物での死者発生状況に関する研究(西山佳延,1996)
- 阪神大震災における市民の初期避難行動に関する研究(白井泰徳,1995)
- 高層住宅におけるリスク認知と防災対応に関する研究(森地良隆,1993)
- 超高層住宅居住者の防災意識に関する研究(木暮亜紀子,1993)
- 福井地震時における住民対応行動に関する研究(中野美奈,1991)
2005年度は和田が研究を進めており、福岡県西方沖地震の聞き取り調査、避難シナリオ作成、シミュレーションを行う予定です。
今後は聞き取り調査を参考に避難シナリオを作成していく予定です。そして、そのシナリオでどう働くのかシミュレーションを行い、
考察していきます。
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