日 時 |
2003年5月10日(土曜日) 13:30~ |
内 容 |
(1)最近の避難安全性能評価事例について(吉田俊之) (2)広島西消防署の防災計画について(室崎益輝) |
場 所 |
神戸大学工学部3号館125室(参加25名) |
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最近の避難安全性能評価事例について 吉田俊之
<報告>
●防災計画のポイント
高層建築物、大空間、不特定多数、自力避難困難者の場合の実例
●避難安全性能評価の実例
最近の高層建築物の実例
順次避難の計画の説明(WTC以後のテナントへの説明)
(この場合、全館避難終了時間、約1時間40分)
高さを抑える計画の例(地上部の景観に配慮)
地下3階からの店舗 中庭をボイドにして地下3階まで
地下3階店舗部分の火災想定時、シャッターの閉鎖障害ありとして計算
コンペで当選した美術館の例(正方形に円形の部屋を多数いれたもの)
避難上、どのような考え方とするか考慮中(回遊性との関連)
<議論>
地下3階の店舗の下の駐車場の排煙は?
→ 別のルート
シャッターの閉鎖障害は自主的に考えたか
→ そう
スプリンクラーの評価は?
→ それは見ていない、信頼性の話がある 地震火災の作動信頼性
扉(シャッター)とスプリンクラーでは、どちらが信頼性が高いが、スプリンクラーの方が高いはずだが、扉が確実にしまるとしている。消防設備の効果が入っていない。逆に消防排煙が省略されてしまう傾向にある。
順次避難と一斉避難 一斉避難では群衆事故のおそれ、順次避難が実際的
災害弱者の避難に非常エレベータを使った事例は?
→事例は少ない。
→煙が入ってこないように、人が殺到しないように、誘導員を確保して、うまく計画するとよいのではないか。米国では事例が多いのではないか。
広島西消防署の防災計画について 室崎益輝
<報告>
鉄骨造、6000㎡、 外部は耐火鋼
コンペで選ばれたもの(山本りけん)
→斬新なデザイン、すきまだらけで、ガラス張り
(透明性、開放性)
更衣するところもガラス張り
シースルーのエレベーター
廊下はグレーチング
消防自動車の排気ガスが、建物中に充満する問題がある。
(排気パイプで対策している)
一般の人が自由に入っていける。4階に見学コーナーもある。
床の中に展示物
→コミュニティとの関係
外部に開放された階段を多数配置して、避難に使っている。
真ん中に吹き抜け、訓練場になっている
吹抜から見通しのできるところに事務室
講堂の床が動く(可動床)
今の法律では、このおもろろい建物ができない
法律抵触事項
耐火構造 ← 少ない可燃物が前提
竪穴区画 吹抜
階段区画 → 近くに可燃物を置かない
おもしろい点
可燃物の置き場所をきちんと設定、燃える場所と燃えない場所の区別
吹抜を外部空間として、煙の抜け道として安全化をはかっている
見通しのよさ→安全に避難できるように
<議論>
見通しがよい → 避難計算に反映も考えられる?
外壁はどこからか
ルーバーは外側、階段は屋外階段
コンペでそれは困るということはなかったか
要件にあっていた、むしろその通りできることが望まれた。
コンペで設計者の意図通りになっているか
プレイパーク状態で市民に人気がある。
デザインと防災の関連の密接
避難安全検証法は、38に比べて良くないところは
→ 危険となっている、ぎりぎりの設計となっている
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連絡先:神戸大学室崎・北後研究室
TEL 078-803-6009 または 078-803-6440
MURオープンゼミナールは、広く社会に研究室の活動を公開することを企図して、毎月1回、原則として第1土曜日に開催しているものです。研究室のメンバーが出席するとともに、卒業生、自治体の都市・建築・消防関係の職員、コンサルタントのスタッフ、都市や建築の安全に関心のある市民等が参加されています。興味と時間のある方は遠慮なくご参加下さい。 |