第103回MURオープンゼミナール
日 時 |
2007年3月24日(土)14:00~16:30 |
内 容 |
「防火管理体制を反映させた商業施設の火災安全設計」
淡野綾子(神戸大学大学院 本研究室大学院生)
「病院におけるエレベータ利用避難のあり方」
西尾俊広(神戸大学大学院 本研究室大学院生)
|
場 所 |
神戸フィールドスタジオ |
参加者 |
17名 |
|
記 録 |
秋元 康男 |
■「防火管理体制を反映させた商業施設の火災安全設計」(淡野)
- 商業施設の避難安全
・ 不特定多数が利用、可燃物が多い
・ 火災時の避難安全を確保するには管理体制を反映させた設計が必要
- 過去の火災事例に基づく避難シナリオの検討(アンケート+ヒアリング)
・ 防火管理状況
・ 日常の管理状況が非常時の対応に与える影響
・ 避難誘導の実態
- 今後の課題
・ 管理者の意識と設計者の意識の乖離をうめる
・ 非常時に対する意識を低下させないための事例データベースの作成
質疑
- 建物の計画・設計の段階で管理側の意識を反映させるのは難しいが、建築を学ぶ学生が管理の実態を学んでおく機会が作られるべきではないか。
- 設計側には法令遵守以上の意識改革が不可欠。また管理側も設計者の意図を酌んで、建物の運営を心掛ける必要がある。
■「病院におけるエレベータ利用避難のあり方」(西尾)
- エレベータ避難の可能性
・ 高齢化社会と建物の高層化
・ 災害時にはエレベータを利用した避難が有効
- エレベータ避難を想定した建築計画事例
- エレベータ避難の検証実験
・ 病院でのエレベータ避難の可能性を検証
・ 介助方法や搬送人員等、数パターンの与条件で、効率的な介助人員配置を検討
質疑
- 火災時には、エレベータ用の電源確保など技術的な向上・革新も不可欠。今後は、技術面への啓発も見据えた指針づくりが期待される。
- 実験の結果、一度に多くの患者を搬送したほうが所要時間が短くなることがわかった。この結果を、避難シミュレーションの計算条件に反映させることも可能ではないか。
|