第102回MURオープンゼミナール
日 時 |
2007年2月17日(土)14:00~16:30 |
内 容 |
「湯浅伝建地区の防災まちづくりの課題」
北後明彦(神戸大学都市安全研究センター 本研究室助教授)
「伝建地区における町家と一般住宅の防災性能評価」
竹内優介(神戸大学工学部 本研究室学部生)
「伝建地区における住民の消火活動の可能性」
北村文枝(神戸大学工学部 本研究室学部生)
「伝建地区における建物改修と住民消火活動による延焼遅延効果」
秋元康男(神戸大学大学院 本研究室大学院生)
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場 所 |
神戸大学自然科学研究科棟3号館 1F 125号室 |
参加者 |
11名 |
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記 録 |
秋元 康男 |


■「湯浅伝建地区の防災まちづくりの課題」(北後)
- 伝建地区の概要
・ 醸造業で発展
・ 小路における町家の建詰まり、防火・避難上の課題
- 保存・更新・生活と防災の考え方
・ 現代に合った町家生活の工夫
- 伝建地区の特殊性と普遍性
・ 伝建地区における対策:一般的な密集市街地への応用
■「伝建地区における町家と一般住宅の防災性能評価」(竹内)
- 防災性能評価評価
・ 目標達成ツリーを用いた評価(出火防止、延焼防止、避難、消火etc.)
- 湯浅伝建地区内の建物の特徴
・ 建築時期の違いによる防火性能の違い
・ 大規模改修による町家の防火性能向上の例
■「伝建地区における住民の消火活動の可能性」(北村)
- 防災計画における住民の初期消火
・ 産寧坂(京都)、岩村(岐阜)、湯浅(和歌山)の比較
- 初期消火の成否
・ 地域の高齢化
・ 60代の活躍の可能性
・ 訓練を通した活動手順の習得
■「伝建地区における建物改修と住民消火活動による延焼遅延効果」(秋元)
- 危険性代替のための防災計画
・ 延焼シミュレーション
被害・対策の効果の定量的評価
・ 対策:建物の防火改修と地域住民による消火活動の反映
延焼遅延・阻止効果の確認
・ 今後はハード整備とソフト確立の双方からの火災安全確保を提案
質疑
- 火災報知器設置義務によって、火災に対する住民の興味の向上はしているのではないか。
- 可搬式ポンプを用いた活動の普及には、まず訓練して実際に動かしてみるという体験が必要。行政もその機会創出に努力すべき。
- 集団規定の少ない湯浅では、火災安全対策の可能性の幅が広い。まだまだ対策考案の余地はある。
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