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小事務所の設計

以下、課題です。(敷地図

  建設学科(建築系)2年生 設計演習Ⅰ・課題No.4 
                          2003-05-26





 担当:黒田、北後、末包  支援スタッフ:木山、山口
 TA : 石田、粟野、三谷

1.課題とその趣旨


 オフィスビルは、現代社会と都市を代表する建築であるが、近年その位置づけが大きく変わろうとしている。オフィス自体のもつ機能や役割が時代の要請から拡大・変化してきているからであるが、同時に建築空間として普遍的な性格をもっていることも確かである。
今回の課題では、普遍的でありかつ個性的なオフィスビルの計画・設計を求めるものであるが、特に、次の3つの観点からのアプローチが大切である。

(1)  場所のコンテクストの解読

(2)  内部から外部への考察

(3)  街並み(景観)としての配慮

さらにこの課題を通じて、前の課題(事務所のコピー)につづいて、建築の空間感覚(特にスケール感など)と図面表現との具体的関係について理解を求める。

2.事務所の概要

  • このオフィスは特定の企業の自社ビルとし、その業種は、たとえばファッションあるいはデザイン関連の企業など、各自が自由に想定すること。

  • 常時50~60人程度の人が執務するものとするが、男女比、業務部門の構成などは適宜想定すること。

  • オフィスの機能は、主に企画・立案部門と管理・運営部門が中心で、商品などの製造・流通部門などは、近くの別の場所に立地しているものとする。

  • 建物内に、商品展示やプレゼンテーションのための空間を適宜設けてもよい。

  • 単なる業務空間というのではなく、地域と密着したプラス・アルファの機能を果たすことをもう一つのテーマとして、展示、地域の催しなどの会場としての機能をもった建物の提案を期待したい。公開性、地域への寄与を何らかの形で各自、具体化すること。

3.敷  地

  • 別図の阪急六甲駅周辺の三カ所(A、B、C)の敷地から、一つの敷地を各自で選ぶ。

  • 面積は、いずれも約600㎡(20×30m)程度であるが、形状と寸法の詳細は適宜想定する。

  • 敷地は平坦で、道路との高低差はないものとして計画してよい。

  • その他、周辺環境などの計画条件は適宜想定してよい。

4.建築概要

  • 構造規模 : 鉄筋コンクリート造3~4階建てを原則とする。

  • 延べ面積 : 1000㎡内外(ピロティ、庇、バルコニー、屋外階段等は面積に算入しなくてよい)

  • 屋外に、外来者用の2~3台(普通乗用車)のパーキングスペースを確保すること。(オフィスに必要な業務用の駐車場は近くの別の場所にあるものとする)

5.機能・所要室

  • 執務室--------------300~400㎡(部課などの構成に応じて適当に区分できること)
  • 応接室(打合せ関係)---約50㎡(ロビーや執務室の一部にコーナーとして計画してもよい)
  • 会議室------------------------約70㎡(2室に区分できるよう配慮する)
  • 社長室------------------------約70㎡(応接スペースを含む)
  • 玄関ホール・ロビー------適宜
  • 階段・廊下・便所・湯沸室---適宜
  • 機械室------------------------延べ面積の8%前後、地下室も可能(図面表示しなくてもよい)

以上の所要室は一応の目安であり、各自の提案内容により、適当な機能・所要室を設定してよい。


6.提出図面

  • 配置図兼1階平面図---1/100(敷地の外部空間計画を明示のこと)
  • 主要階平面図------------1/100(主要な執務空間のある階で、家具等の配置を示すこと)
  • 立面図---------------------1/100(主要立面・1面)
  • 断面図---------------------1/100(主要断面・1面)
  • 設計趣旨------------------簡単に設計趣旨(400字程度)をまとめ、図面内におさめること。
(注)A-1版ケント紙2枚に所要図面をレイアウトすること。仕上げは自由とするが、図面名称、室名,寸法、学籍番号、氏名などのレタリングは入念に行なうこと。なお、用紙の中に、次の課題で作成する「透視図」の図面が貼り込めるスペースをあらかじめ確保しておくこと。


7.提  出

日時:2003年6月27日(水)16:50まで(時間厳守)

場所:各自の製図板上

8.スケジュール(予定)

5月26日(月) 課題説明(全体)
5月30日(金) 敷地設定と敷地分析、設計テーマの構想、事例分析
6月 2日(月) エスキース作業(計画テーマの設定、基本構想作業)
6月 6日(金) エスキース作業
6月 9日(月) 「ハーフデイ・エキササイズ」の講評
6月13日(金) エスキース作業
6月16日(月) エスキース作業・チェック(最終)
6月20日(金) エスキース作業、製図・下書き図面チェック
6月23日(月) 図面作成
6月27日(金) 図面提出(締切16:50)
7月14日(月) 講評会

(注) *原則として3つのグループに分かれて、各担当教官の指導を受けること。
*スケジュールはグループによって変更される場合もあるので、掲示等に注意すること。



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